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獣医師会からのメッセージ

豊かな環境を次の世代に

イメージ鹿

これまで存在することが当たり前だと思われていた自然が、今、失われようとしています。

近代以降、私たち人間の生活は、豊かさと引き換えに自然環境を破壊し続けてきました。
それ以前にはまだ残っていた自然環境との共生関係は、今やほとんど失われ、地球規模での生態系の破壊や公害、温暖化によるとみられる異常気象が、国際的な問題となっています。
気候が比較的穏やかで、多くの森林が残っていると言われるわが国でも、大規模開発により貴重な生態系は破壊され、無計画な林野事業により里山は管理の行き届かないまま放置され、便利・快適のための莫大な資源の消費が、公害や廃棄物処理の問題を引き起こし続けています。
自然環境の悪化は、私たちの生活を大きく揺さぶりかねないところまできています。

私たちは、よりよい自然環境を、次の世代に受け渡す必要があります。そのためには、今こそ考え、実行しなければなりません。

イメージ亀

幸いにも、すでにいくつかの試みが始まっています。
環境への影響を減らすための省資源化は、国や自治体、各企業での取り組みが進んでいます。
わが国の自然環境の基礎である森林保護についても、放置されていた里山の育成や、人の手が入る以前の植生を取り戻そうという活動が、全国的に広まりつつあります。
環境保護意識の高まりによって、自然と人間との共生に配慮した社会活動が、小さな実を結びつつあります。

私たちにも、できることがあります。
一人一人がこれまでの生活を見直し、自然環境の保全・再生のために何ができるかを考えること。
そしてさらに、各地域や団体で環境保護について話し合い、みんなで何ができるのかを模索し、協力して実行していくこと。
それこそが、本当に豊かな生活を次の世代に受け継ぐことにつながるのではないでしょうか。

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